琵琶丸さんによる
《第2回 ゆうやけこやけ おんりぃこんべんしょん》
〜駅を降りるとそこはふしぎの町でした〜
プレイレポート
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 まずは、注意事項でございます。

※この読みものは、筆者の記憶のみを頼りに書き上げられました。
 客観的なルポやまっとうなリプレイではなく、主観オンリーで記述されています。

 つまり、ファンタジーです。

 架空のお話としてお受け止め下さい。
m(_ _)m

 それでもよろしければ…どうぞ、ながい長い思い出語りに御付き合い下さいませ〜。
(^_^)/



【2009年11月15日(日)】

◆AM 9:00
 於 高松市民文化センター

 ふぅ…昨晩から今朝にかけてまァ色々ありましたが、とにかく!

 1年ぶりだな、香川は高松…京都からはるばる来たぜーっ!
\(^o^)/

 しかも!今回は頼もしすぎる京都からの同行者が二人!
 《オセ》さんと《ジョンソン》さんです!
 更に、愛媛から《ひよすけ》さんも参戦!

 そして、わざわざ我々を出迎えて下さった《しばちゅー》さんも一緒にいてはります。

 総勢5名で会場に現着!

 アレだな…ラグビーボールっぽい物騒な何かがあれば、
『なんたらハリケーン!』
とか ぶっ放せる気がして来たな。
(^_^;)

 …と、おぉ!彼方から来たるあの一行は まさしく四国・岡山の誇る語り手集団、《あきいろ分校》の皆さまだー!

 《瑞兆》教頭にも久々にお会いして、まずはご挨拶。

 さぁ、みんなで5Fの美術室へ!

 会場前で、語り手の《A.K》さんがイーゼルを設置してはりました。
 おぉー、入り口が分かりやすくなった!それに、ぐっと格好良くなりましたー。
 素晴らしい仕事です!
(o^-')b

 さて、入室しますと…お会いできました!
久々です、《たちばな校長》!
m(_ _)m
 ホントに全くもぅ、強力なお誘いをありがとうございました。あんなに辞退したのにパンフレット掲載順の筆頭を私に指名したりとか、
もーこんちくしょー!
\(>_<)/

 う〜…でも、イベント実現のためにご多忙の最中、私の疑問や問い合わせに丁寧に答えて下さいました事、たくさんアドバイスして下さった事、本当に感謝しております。
 ありがとうございました〜!
m(_ _)m

 《たちばな校長》から本日のお土産一式を頂き、語り手さん達は奥の方で固まる事に。

 さらば、へんげ候補の皆さま。願わくば、我が卓でお会いしましょう!
(^_^)/~~

 んでまぁ、こちとら落ち着かない待機時間です。
 久々に出会う語り手さんにご挨拶したり、シナリオの最終チェックをしたり。

 おぉ?語り手の《慧珠(さとみ)》さんが実は友人だったことを知ってびっくり!
 かつて私が香川のTRPGサークル《E.G.G.》に所存していた頃はボードゲーム派だったのに、いつの間にやらPLを経てGMにまでなるだなんて…すげぇ!
 人って変わっていけるのですねぇ。いつだって、新しいことを始められるのです!
 そして先達の同好の士は、求める方に決して助力を惜しまないでしょう!
 …てなワケで、ルールサマリー作りのお手伝い。
 初の語り手、楽しい物語になると良いですねー!

 残念な事に、今回は語り手の《橋架》さんがよんどころのない事情により欠席されました。お会いしたくあったのですが…かくなる上は、橋架さんの分も楽しいコンベンションにするしかありません!

 ん?なんか来場者のペース…早くね?
 あややや、どんどん会場が埋まってくよ!?
 確か、第1回の参加者は16人くらいって聞いてたんだけど…受付開始から15分で既に前回来場者数を突破してんじゃね?

 …スゴイ!&やばーい!
\(>_<)/

 果たして語り手数は足りるのだろーか…こっから先はチキンレースだなっ!
(^_^;)

◆AM 9:30 開会式

 参加者数:28名
 語り手数:11名
総参加者数:39名で…スタート!

 さぁ、開会式が始まりましたっ!

 語り手それぞれがアピールタイムを頂き、シナリオの特徴や注意点、ウリなどを声高らかにうたいあげます。
 ここから、もースデに熾烈なるプレーヤー獲得戦争は始まっているのですよ!

 …嬢ちゃん坊ちゃん。気ィ抜こうモンならスパッと速攻殺(ヤ)られちまうぜ?
 ここは、もうとっくの昔に戦場なんだからな…!

 う〜ん、しかしアピールタイムの5分後に卓分けシートを回収するってのは急すぎるやも知れませんなぁ。
 せめて10分は欲しいトコだけど…プレイ時間の確保との兼ね合いが難しいのですねー。

 最終的には《たちばな校長》御大が語り手として出陣され、総数10卓が成立。
 【ゆうやけこやけ】が10卓…!すごい!スゴイ事ですよ、コレは!

 …と、感動に打ち震えてると《たちばな校長》が近付いてきはります。

 んー?忙しいんやないのかなー?

たちばな校長:
『琵琶丸さん。《星のハーモニー》のシナリオ、貸しておくれ』

 うおぉォォォいイィィ!?
?(-_-;)ノシ

 いやまぁね、一昨年 確かに第7回KGWでの氏の《ゆうやけこやけ》は《星のハーモニー》で楽しく遊ばせて貰いましたしね、その際 参加した氏のシナリオをお土産に頂いたりもしましたけど!
 今日 持参して来るとは限らないでしょー?

…持って来てるけどさぁーっ!
\(>_<)/

 スゴイ人だよ、《たちばな校長》…何がすごいって、常に予想の斜め上を陽気に闊歩してるあたりが。
 底知れぬお人や…!
(-_-;)

〜閑話休題〜

 卓分けが行われ、ゲームテーブルが決定されます。
 私の卓に参加して下さるブレイヤーの方々も集まって下さり、そして…時が満ちる。

◆AM 10:00 ゲーム開始!

あー、かなり今さらですが、ここで【ゆうやけこやけ】の軽〜い説明をさせて頂きます。

●ゲーム概要
 PLは人間に変身できる動物《へんげ》となり、町で起こる小さな事件に関わっていきます。
 《へんげ》は人に化ける事ができますが、魔法が使えるわけではありません。人を越える力もありません。
 ちいさな子供くらいの、ほんのちっぽけな力しかありません。

 だけど、困った人や泣いている人を放っておけない優しさがあります。
 力が無いから、みんなで力を合わせて良い方法を探します。
 勇気を出して物事にあたり、人の泣き顔をきっと笑顔にするためにがんばるのです。

 辛く苦しいお話を幸せな物語に変えるためにへんげ達が活躍する、これは小さな奇跡を生み出すTRPGなのです。

 まー、ザックリ解説すれば世界観はジブリの《となりのトトロ》や《魔女の宅急便》です。
 戦闘はありません。

 判定システムはダイスレスな能力の絶対値勝負。
 判定に勝利するためにはロールプレイで《夢》とゆうポイントを稼がなくてはいけません。
 よって、ロールプレイ好きな方々に向いております。

 大前提として、PLには《小さな善意》を搭載して頂く必要のあるゲームです。
m(_ _)m

…おーまかにはご理解頂けましたでしょうか。
 そーですか、バッチリですか。頼もしー!
 よーし!それでは本日のお話の予告編、いってみよー!

●ある娘さんがおりました。
 歳の頃は10才。病弱な彼女は滅多に外に出れず、寂しい思いを抱えて窓から外を眺めるばかり。
 ふとした事から変化達は彼女と出会い、女の子からお願いされるままに療養所の外のお話をしてあげるのでした。

 彼女とのお別れは、ある冬の日のこと。

 彼女は心臓の手術を受けるために故郷の都会へと向かいます。
 必ずまた一名町に帰ってくるからと変化達に約束をして。

 それからしばらく経って、秋。

 変化達は、彼女がまた一名町に帰って来たとゆう噂を耳にします。
 みんなで療養所に向かうと、果たして元気そうな彼女の姿がありました。
 彼女は、自分の事を忘れずに出迎えてくれた変化たちに宝物を見せてくれます。
 それは、手紙。
 彼女の文通相手の男の子が、毎日どんな風に暮らしているを綴ったもの。

 その男の子の毎日は冒険でした。
 猫を助けるために犬と戦い、妹を守るために中学生とケンカして負けません。
 野球をすればホームラン、サッカーならハットトリックは当たり前、テストは毎回満点です。

 そして、一名町の季節のうつろいを優しく記してありました。

《校門の桜の蕾が膨らんで来た。
 紫陽花に乗っかってるマイマイが可愛らしい。
 向日葵が太陽に向いてまっすぐ咲いている。
 椿が綺麗だ。

 今はまだ冬だけど、必ずまた紅葉の季節が来る。
 髪長山の見事な紅葉を、いつかきっとキミと一緒に見てみたい》

 その手紙で手術を受ける勇気が出たのだと言って、最後に彼女はへんげ達にこう告げました。

『だから、私は帰って来たの。彼に会って、一緒に髪長山の紅葉を見るために』

 療養所からの帰り道、変化たちは苛めの現場に遭遇します。
 苛められてる子はメガネをかけて背が低く、痩せっぽちで見るからにケンカが弱そうな男の子。

 苛めっ子はその子が投函するはずだった手紙を取り上げようとしていました。

 手紙は2通。
 ひとつは桃色。
 ひとつは空色の便箋です。

 見捨ててはおけないと走り寄る変化達。
 この後、みんなは手紙の主の真相を知る事になるのですが…

 さぁ、変化達はこの物語を幸せなお話にする事ができるのでしょうか?
 それは、参加して下さるあなた方しだい。

 これはそう、ありふれているようでいてどこにも無い、あなた達だけが紡げる小さな善意と勇気の物語…

 続いて、参考までにハンドアウトー。

●ゆうこやハンドアウト

◆犬…弱点《くびわ》を指定。

 最近、ご主人様の様子がおかしい。
 手紙を書く度にため息をついたり、悩んでたり、とっても苦しそう。
 なんとかしてあげたいなぁ…

◆狐…弱点《いばりや》を指定。

 冬の間、己の社に毎日通う男の子がいる。
 願い事は常にひとつ。

『彼女の病気が、どうか良くなりますように』

 …やれやれ、御供えまでされては祭神として働かない訳にはいかぬなぁ。
 さて、動くとするか。

◆兎…弱点指定ナシ。

 友達になった女の子が、人をさがしたいんだって。
 あたしも手伝うよ!
 約束、ちゃんと守れるといいねっ!

◆狸…弱点指定ナシ。

 うーん、人探しですかー。手伝いますよー。
 はぁ、スゴイ男の子もいたものですねぇ。
 私も一ッ名町には長くいますけど…はて、こんなに目立つ方がおられたでしょうか…?

※念の為のお断り。
 以上のハンドアウトは適当な文章を当てただけのもので、性別/年齢/性格を指定するものではありません。
 どうか、よろしくご承知下さいませ〜。
m(_ _)m


 さて、恐るべき事にここまでが事前情報でございます。
(^_^;)

 主催者さま方がしゃかりきになって作成して下さった専用HP

《たちばな校長とあきいろ分校》

に事前情報を掲載して頂くとゆうありがたいサポートに加え、オンリーコンベンションとゆう環境が、私のよーな情報大放出型GMの味方をしてくれます。

 なんせ、この会場にいる方々全員が【ゆうやけこやけ】を知っているか、もしくは興味を持っていらっしゃるのですから!
 語り手として、これほど心強い事はありませんっ!
(o^-')b

 無駄に気合い入れまくって用意した、
 特製マスタースクリーン
(ゆうこやのルールブック&サプリメントの表紙をカラーコピーして表に貼り付けたシロモノ)
 もおっ立て、準備は万全!

 とりあえず手始めに、
【ゆうやけこやけ】が
《あったかほのぼのろーるぷれいんぐげーむ》
 であることを参加者全員に今さらだろーが説明しておく。
 ここは大切なトコですから、ハズせません。

 では、卓状況の確認から始めましょー。

 おおっ!《ひよすけ》さんが私の卓に参加して下さいましたー。お会いしてから、初めて同じ卓を囲みます。大変嬉しいことです!
\(^o^)/
 聞けば、ゆうこやの経験もあるとの事。これは頼もしいですねー!
 もうお一方は、ふむ。ゆうこやは何年か前にやったことがあってイマイチ覚えてない…と。承知いたしました!
 最後のお一方のみ、未経験者でございますね。

 ありがたいことに、皆さまTRPG自体の経験はアリ、と。おっけー!把握できましたっ!

 ではでは、キャラクター作成と参りましょう。

 各へんげの性格や特徴を説明して、各自に選択して頂く。

 さあ、私の卓に参加して下さったへんげの方々を紹介させて貰いまーす!


◎狐…天之原 白 歳は7つの女の子。

弱点:
●いばりや⇔○おやしろ
●あびらあげ⇔○うそつき
●へんてこ⇔○ふわふわ

 一名町に古くからある《天之原神社》の祭神。
 天孤級の大妖、《葛の葉》の娘。
 地域の氏神として降誕するが、生まれたてホヤホヤの狐なので神通などはまだ上手に扱えない。
 それでも自分が神であるとの自覚が過剰にあるので、必死にいばって威厳を保とうとする…のだけれど、いつも笑顔を絶やさないワリにかーなりS気質な教育係の巫女に こっぴどくやり込められてしまう事もしばしば。
 毎度巫女に頭が上がらなかろうと、それでも白はめげずに今日もがんばっていばる。

 だって神様なんだもの!

 あぶらあげやらがんもどきに目が無い。巫女の目を盗みつつ、商店街に良く買いに行く。
 行きつけの豆腐屋さんも、最初のうちは耳や尻尾の生えた着物姿の女の子にびっくりしていたけれど、今では変わったお得意さまとして優しく接してくれている。
 普段から、きらびやかな祭礼服を愛用しています。

 能力値は、《へんげ》に特化。さすがの霊格!


◎狸…たろお 実年齢20(はたち)、外見は10才の男の子。
弱点:
●おちょうしもの⇔○たぬきおどり
●いたずら⇔○やんちゃ

 へんげには珍しく、人のお金や流通…つまり商売に興味を持つ変わり種。
 お金を使えば、色々珍しい食べ物を味わえる事に味を占めたらしい。
 基本は野山で生活してるサバイバー。
 人を化かす事が大好きなイタズラ者なので機を見れば化けようとするが、大抵あとさき考えてナイ。
 そのため、毎回 化けちゃってからの辻褄合わせにいつも四苦八苦している。
 20数年を経た化け狸で、人間の商いに興味を持って観察しているうちに、人間の常識や文化にとても詳しくなっている。
 人間とへんげの架け橋的存在…例えるなら、漢塾の雷電的ポジション。

『ム、あれこそが噂に聞く神・豪・鬼か…!』
『知っているのか、雷電!
…じゃなかった、たろお!』
『あぁ。アレは色によって警告を与える恐るべきワザよ。
 青色は行ってよし。
 黄色は注意せよ。
 赤色は止まれ。
 警告に従わぬ者には、黒白の鉄の馬に乗った獄卒が死の鉄鎚を降すとゆう…!
 その時こそ、奥義・威槃斬津風が炸裂する瞬間だ!』
『な、なにィーーーっ!
 そんな恐ろしいワザに、白は平然と立ち向かって行ったぞ!
 大丈夫なのかぁーっ!?』
『慌てるな、プルーよ。白は我らへんげ筆頭。何か策があるに違いない。
 安心して見ているが良い…!』

 …我ながらなんだコレ。
(-_-;)

 能力値は《おとな》に特化。株のデイトレードくらいはやりかねない程度のレベル。
(^_^;)


◎西山 プルー
(人化け中は《時雨(しぐれ)》を名乗る)
 8つの女の子。

弱点:
●くびわ⇔○おうち
●まっしろ⇔○みんながすき

 西山さん家の飼い犬。
 ある雨降りの日、天之原神社の軒先に捨てられていた所を、今のご主人さまに拾われた。
 基本、
引っ込み思案とゆーか、
ぼんやりしてるとゆーか、
おっとりしたのんびり屋さん。
 人化けした時の名前を、氏神の白と友だちの たろお に相談して名付け親になってもらう。
 命名:時雨(しぐれ)

 純粋に人と町と友人(へんげ)を愛し、みんなからも愛されている。

 能力値は《けもの》に特化。普段からは想像も付きませんが、実は仲間内で一番強いのです。

 私の印象では、《ちょこっとヒメ》に出て来る[くっきー]に良く似てるなーと…ハイ、分からなかった人スミマセン。軽くスルーしたってクダサーイ。
m(_ _)m

 ちなみに、名前がプルーと聞いて語り手はちょっと困ってしまった。
 漫画の[RAVE!]や[FAIRY TALE]はチラッとしか知らないし、映画[ウルルの森の物語]に出て来るウルフドッグのプルーだとしたら…イヤイヤ2009年11月現在、まだ公開してないから!
 うむ…まぁ、元ネタ知らずとも何とかなるさ!今あるキャラだけが全てなんだから、集中すれば問題あるまいて。
 構わずGO!
(o^-')b

 キャラも出揃った所で、も少しシステム説明。

 良いロールプレイには《夢》という《つながり》を強めるのに必須のポイントが与えられ、それは各PLが良いと感じた一つの言動につき一つ与えて良いということ。
 そして、語り手の演じるNPCたちがみんなとつながりを強めるためにも《夢》が必要なので、良いプレイだと思ったら語り手にも《夢》を与えてもらいたいとゆう事を説明しておきます。

 実質、語り手はへんげ達の3〜4倍がんばって《夢》を稼がなければ、みんな均等に《つながり》を強めていくのは難しいです。
 それはすなわち、PLの演じるへんげ達の《想い》が少なくなる事を意味します。
 そうならないためにも、語り手は一所懸命ロールプレイせにゃあならんのです。
 が。
 まぁ、ハッキリ言って自分が楽しんで演じたら充分おっけーだと思ってます。
 楽しんでこその遊び。苦痛を感じてまでムリする事なんざありゃしません。

 楽しくプレイしたもん勝ちなんじゃー!
\(^o^)/

 何となれば、目的は
《楽しく優しい物語》
をみんなで作り上げること。

 良いロールプレイも《夢》も、そこに至る手段に過ぎず、本道ではありません。
 目的と手段を見失い、ただ《夢》を稼ぐためだけにロールプレイをしたり、ただ《想い》や《不思議》を得るためだけに《つながり》を作ったりするのは本末転倒も甚だしい、血迷った所業と申せましょう。

…と、かつて血迷いかけた私にエライ人が諭して下さったのでした。
 おかげで、私は何とか正道に戻って来れました。ありがとうございます、エライ人…!

 それはそれとして。

 更に続く、【ゆうやけこやけ】のお約束。

 常に場面が始まる時、
変身するなら【時間帯】(朝昼/夕方/夜)と【選択した姿】(完全人間/しっぽのみ/耳しっぽアリ)に応じた変身コストを支払ってもらいます。

 コレは毎度の事なので、以下の記述からは省略させて頂きます〜。
m(_ _)m

 変身しないなら0コストですが、誰か人がいるようなら動物の姿のままでは《びっくり》させてしまうかも知れません。

 また、同種族なら獣状態の鳴き声でも意思疎通ができますが、異種族の場合は理解できません。
 人に変身してお互い人語を駆使すれば、コミュニケーション可能となります。

 人に変身する時のメリットを説明するのって結構忘れがちなので、ご参考までに。
(^_^;)

 当ゲームはかなり消費が激しくなるので、初っ端(しょっぱな)から皆さんに5点ずつの《不思議》と《想い》を加算させてもらいます。
 ここらへん、ハウスルールなので公式じゃ無いですよー。ご注意あれ。
m(_ _)m

 参加して下さるへんげ達にお互い《つながり》を結んでもらってから…ハイ、お話のはじまり 始まり〜。


 冬のある日に、寒さでめっきり人通りの少なくなった公園で遊ぶへんげ達。
 そろそろ日が沈み始める夕暮れどき、茂みの陰からすすり泣きが聞こえてきます。
 《けもの》が最も高いプルーが気付き、近付いてみたところ、そこには渡りの千鳥が。
 千鳥もまたへんげでした。
 人化けして、事情を切々と3匹に訴えます。

『母娘で一名町に渡って来たまでは良かったけれど、慣れない空で娘とはぐれてしまいました。
 探し出したいのは山々なのですが、《とりめ》の私では見知らぬ町の右も左もわかりませんし、《不思議》も残りわずかで今は ちから が使えません。
 どうか、助けては頂けないでしょうか…!』

 一も二もなく引き受け、千鳥を捜索する3匹。

 その善意に、語り手から《夢》が3点飛びます!
 なお、この後ナイスロール続出でじゃんじゃんバリバリ夢が放出されますが、数え切れないので省略されます。ご承知下下さいませ〜。
m(_ _)m

 それぞれの方法でなんとか居場所を掴むも、近所のお犬さんの『構え構え、遊べ遊べ』じゃれつき攻撃による妨害にさらされる。
 一行は 秘技『とってこーい!』の使用により、辛くも窮地を脱するのであった!

 犬達の『遊んで』攻撃にびっくりしてたまらず逃げ出した千鳥の娘は、町はずれの大きな西洋館の、1階に住んでいるらしい少女の部屋に逃げ込んでしまう。

 後を追う3匹。追いかけてるうちにもはや陽は沈みきり、とっぷりと夜になってしまった。
 どーにかして館の中に入らなきゃ千鳥の娘さんには会えないし、その無事も確認できない。

 意を決して戸を叩いて見れば、

『こんな夜更けにどちらさまかねぇ〜?』

 お婆さんが現れる。おヨネと名乗るばーさんはこの館の管理人であり、今1階の部屋に療養に来ているお嬢様のばあやでもあるということ。

『こんな夜に、子ども達だけとは危ないねぇ。年上の人はいないのかい?家まで送っていってあげようか?』

 へんげに、確かな《みもと》がある仔は少ないのです。白もプルーもあるにはありますが、家に迷惑をかけたくないので弱ってしまいました。何より、ここでスゴスゴ帰宅してしまっては千鳥の娘の安否も確認できません。

 すると、たろおが《まねっこ》で20才のイケメン青年に化けて登場し、2匹の保護者を名乗って解決。
 事情を説明し、お嬢様と会わせてもらう事に。

 この時何を思ったのか たろお が、おヨネばーさんを口説きにかかる。
(^_^;)

『若僧なんぞ、お呼びじゃないんだよ。顔洗って出直して来な!
 …フ…アンタが後40年歳を食ってきたら、分からなかったけどねぇ。
 お嬢様に変な気を起こすんじゃないよ?もし手を出そうモンならその時は…!』

 キッシャーア!と威嚇するばーさん。
 お嬢様に近付く邪(よこしま)な有象無象は、全てこのおヨネの足元に這いつくばるが定めよ…!
 …やっててアレだが、豪血寺一族のお梅みたくなってきたな。もしくはエクセル・サーガのオーヤばーさん。
(^_^;)

 一行は部屋に通され、お嬢様と出会う。事情を話すと、保護していた小鳥を快く一同に預けてくれた。

 ハイ、ここで印象判定ー!
 みんな、《想い》を使ってなんとか能力値8でアピール。強さ2の《つながり》を持つ事に成功!

 …ただし、たろお は現在20才のイケメンに化けているため、彼女が印象判定してるのはイケメンの方になります。
 人化けしてから会っても、10才児の たろお とは外見上別人なワケですから、再度 印象判定が発生しますが構いませんか?
 と問うと、慌てはじめる中の人。まぁ、ずっと化けて会い続けるとしたら相当《不思議》を消費しますからねぇ。
(^_^;)
 …後、イケメンの弟だったっつー事にして《つながり》をそのまま引き継ぐ事に。
 ちなみに、イケメンの青年はがんもどきの素晴らしさを伝道するため、フランスのパリに旅立ったらしい。

どないやねーん!
(>_<)ノシ

 …まァ、面白いからオッケーだったりするのだけどもなッ!
(o^-')b

 私、あんまり厳密にルールを適用しません。かなりテキトーに解釈しますので、ここらへんも語り手の勝手な裁定です。
 なので、真似しちゃダメですよー。

『わたし、病弱であまり外に出た事が無いんです。
 時々で良いから、ここに来てみなさんの外のお話を聞かせて頂けませんか…?』

 快諾する3匹。これは1階の窓越しに行われたやり取りですが、そこに

『プルー、どこだー!全く、また首輪ぬけして外に遊びに行っちゃうんだから…
 おーい、プルー!』

 晩ご飯に帰って来ない愛犬を心配した、プルーのご主人さまが探しに来たのでした!声はどんどん近付いてきます。
 《へんげ》である事を知られるとびっくりさせてしまうので、物陰に入り慌てて動物に戻るプルー。

 ご主人は洋館の近くまで来て、お嬢様を目にしたその瞬間!
 パタリと持っていた愛犬のリードを取り落としてしまいます。

『か…可憐だ…!』

 西山少年は彼女を一目見て、恋に落ちてしまったのでした!

 蛇足解説:ゲーム的にはどうなのよ?
 お嬢様には全く自覚がありませんが、お嬢様から一方的に印象判定が行われ…つぅか、西山少年が勝手に印象判定を受け取った、と言った方が正しいですね。
 その結果、彼には《恋》のつながりが生じ、ここで自分から印象判定できるほど度胸も無かったため、彼女から西山少年へのつながりは生じませんでした。
 かくして、片想い いっちょ上がりです。

 そして、もう一人同じ症状に罹患した少年がいました。
 偶然近所を通りかかった石田少年です。彼もまた窓辺のお嬢様を一目見て、恋に陥ってしまったのです!
 しばらく経ってからハッ!と我に返った彼は乗っていた自転車を駆って全力で遁走します。
 その後ろ姿に、狐の白と狸の たろお の2匹が気付いておりました。一方、犬のプルーはと申しますと…

『くぅ〜〜〜ん』

 鳴きながら、フリーズしたご主人さまを懸命に解凍しようと必死に奮闘していたのでした。

 ここで場面は切り替わります。

 三者三様の日々を送るへんげ達。

 プルーのご主人が手紙の便箋の前でため息を付いたり、何だか悩んでいる様子。
 プルーは心配するものの、犬の姿ではせいぜい手を舐め慰めてあげるくらいしかできません。


 また、《天之原神社》に参拝する石田少年の姿がありました。

 『彼女の病気が良くなりますように…!』

 お供え物があぶらあげだったりするので、白は今日もご満悦です。

 『よいぞ、よいぞ。最近の子どもにしては、良く道理をわきまえておる。
 稲荷神社には、あぶらあげ!
 これ世界の基本、宇宙の真理じゃ!』

…お仕事、しましょうね?
(^_^;)

 一方、今日も今日とて自然と格闘、サバイバルな日々を過ごす狸の たろお も石田少年の姿を森で目撃します。

『おや…あの男の子は、確か洋館から急に自転車で走り去った子だったっけ。
 人間が、どんぐりとか木の実を取ってどうするんだろ…食べるのかな?』

 そうして月日は流れ…1年と少し経った、ある冬の日のこと。

 療養所(サナトリウム)でお嬢様とお茶会をするのも日常となり、もうすっかり打ち解けたへんげ達。
 今日もいつもと変わらない楽しい1日になると思っていたのに…

 お嬢様は言います。

『みんなと出会って、仲良くなれて…この一年、色々な事を話してくれたわね。
 ほんとうに楽しかった。
 だから私、やっと決心が付いたの。
 みんなともっと楽しく…そう、外に一緒に遊びにいけるくらい元気になるために。
 私、都会に戻って心臓の手術を受けます』

 一同、手術の意味を たろお から説明して貰い、一斉に心配する。
『そんなに痛くて危なそうな事、止めようよ!』
 と、止める者もいたけれど…彼女の意志は固く、強く。揺るぎ無く。
 最後には、へんげ達もその決意を応援していたのでした。

『心配してくれてありがとう、みんな。
 元気になったら、必ずこの一名町に戻って来る。
 そうしたら、とっておきの秘密をみんなに教えるわ。
 だから、その日まで…さようなら』

 そうして冬のある日、彼女は都会へ旅立っていきました。
 都会へ向かう電車がゆっくりと動き出して…動物の足でも追い付けない速度へ上がっていきます。
 へんげ達が彼女の去る姿を見送っていると、雪がひとひら舞い降り、3匹の頬に触れて儚く溶けて。
 あるお別れの日の冬空…雪は静かに、降り積もるのでした。

 それからは、

 プルーのご主人もしばらく塞ぎ込み、

《天之原神社》に足しげく通っていた少年の姿もぱたりと現れなくなりました。

 プルーは心配し、白は嘆き悲しみます。

『わらわのあぶらあげが!あぶらあげが!何故じゃ〜っ!』

…だから、仕事しましょうね?
(^_^;)

 たろお は、2匹を慰めたりしながらマイペースに日々を暮らしつつ…

 気が付けば。

 冬は終わり、春が来てまた去り、夏は一瞬で駆け抜けて…
 今、季節はもう秋になっておりました。

 一名町のすべてがゆっくりと赤く色づいていくある日のこと。
 お昼に3匹がいつものように一緒に過ごしていると、そこにかつて助けた千鳥の母娘が空から訪ねて来ました。

『皆さんに一番に《うわさ》を届けに参りました。
 私の娘を助けて下さったあのお嬢さんが、一名町に戻っていらっしゃるそうですよ!
 …せめてもの恩返しになりましたでしょうか?
 では、私どもは明るい内に先を急がなければなりませんので、これで失礼いたします。
 また来年お会い致しましょう。それまで、どうか皆さまお元気で!』

 3匹が全速力で療養所(サナトリウム)に駆け付ければ…
 果たしてそこには、懐かしいお嬢様の姿が!

『まあ、みんな久し振り!
 約束通り私、元気になってこの町に戻って来たわ!』

 大歓迎するへんげ達。
 懐かしいお茶会がまた始まります。

 そうしてお嬢様は、彼女の宝物をへんげ達に打ち明けてくれました。
 彼女に手術を決意する勇気を与えてくれたもの…
 それは、ある男の子からの手紙でした。

 プルーはその便箋と匂いから、いち早く手紙の主(あるじ)が誰かを嗅ぎ当ててしまいます。

《…これ、ご主人さまからのお手紙だ…!》

 ちなみにプルーのご主人は、背が低くて眼鏡をかけていて、見るからにケンカ弱そうな貧弱な男の子なのですが…

 彼女は続けます。
 少年は身体が大きい正義漢で、ケンカも強くて、スポーツ万能で、頭も良くて…

『くぅ〜〜〜ん』

 …オヤ、早くもそんなに尻尾を巻いて。どうかしましたか、プルーさん?

 この時一瞬、語り手と犬の間でアイコンタクトが交わされた。

プルー:
《何でそんなにハードルがん上げ&ムチャ振りなの?》

語り手:
《仕様です》

…ハイ、ヤなアイコンタクト終〜了〜!
(-_-;)

 でも、と彼女は言います。

『でも、私が本当に嬉しかったのは一名町の季節のうつろいを教えてくれたことなの。
 外に出れない私に、本当にたくさん教えてくれたわ。
 ほら、ここを読んでみて』

 一同を代表して たろお が読み上げます。

《校門の桜の蕾が膨らんで来た。
 紫陽花に乗っかってるマイマイが可愛らしい。
 向日葵が太陽に向いてまっすぐ咲いている。
 椿が綺麗だ。

 今はまだ冬だけど、必ずまた紅葉の季節が来る。
 髪長山の見事な紅葉を、いつかきっとキミと一緒に見てみたい》

 彼女は手紙の励ましと、この約束で手術を受ける勇気が出たのでした。

『だから、私は帰って来たの。彼に会って、一緒に髪長山の紅葉を見る約束を果たすために。
 …だけど、私は一名町の事を何も知らない。
 出来れば、彼を探すのを貴方たちに手伝って欲しいのだけれど…お願い、できるかしら?』

 白と たろお は、もちろん!と快諾します。
 プルーも、のろのろと首を縦に振りました。友達の頼みは断れなかった様子。
 良い娘さんだ…!

 お嬢様は今日を含めて3日しか一名町にいられない事を皆に告げて、明日のお昼くらいに駅前に集合する事になりました。

 秋の日はつるべ落とし。
 早くも夕方になり、朱に染まった町の中でみんなは相談しながら帰ります。

 プルーは浮かない顔で。
 白と たろお は、今日の夜か明日の朝に石田少年について調べようと話し合っていたのですが…

 悪いな、そいつぁもぅ手遅れだぜ。何故なら、ここからイベントが発生するからだ…!
(^_^;)

 帰り道、一同が河原に差し掛かれば そこで男の子二人が取っ組み合いをしています!

 一人は石田少年。もう一人は西山少年です。
 一方的に石田少年がプルーのご主人を攻め立てて…あっ、西山少年から手紙を2通取り上げてしまいました!

『お前がウソついてんの、知ってんだぞ!こんなもん、破いてやるっ!』

『君なんかに…ボクの気持ちがわかるもんかあーっ!
 返せ!返せよぉっ!』

 何度も立ち向かってはその度に突き飛ばされて、西山少年はすでにボロボロです。

『ご主人さまを…いじめちゃだめーっ!』

 突然の事で呆気に取られていた3匹の中で、プルーが最速の反応を見せる。

 突進して、石田少年にターックル!

『な、何だよコイツは!?』

『ご主人さまを苛めるなー!取ったもの、返さなきゃだめなのー!』

『ワケわかんねぇ!放せよっ』

 フツー、リソース的にだいたい人間はへんげに敵わないのですが…
 フハハハ、語り手は場面ごとに用意されている《想い》を使用。

 石田少年はプルーを突き飛ばすっ!

『きゃうんっ!』

『止めろよ!君の相手はボクだろっ!関係無い子にまで手を出すなっ!』

 庇いに入ったプルーを更に庇おうと揉み合う3人。

 そのスキを突いて、白が動く!
 狐の能力《かくれみの》を用いて、石田少年が奪った手紙の便箋を奪取!

『何だっ!?』

 更に、たろお が狸の能力《おばけ》を使って石田少年を《びっくり》させる!

『うっ…うわあーーーっ!』

 シーツおばけを目の当たりにした石田少年は、たまらずその場から逃げ出します。

 見事なチームワークで、へんげ達は苛めっ子の撃退に成功。
 お見事っ!
(o^-')b

 だけど本当のお楽しみは…実は、これからなのさあっ!

『誰か知らないけど、助けてくれてありがとう。
 さあ、その手紙を返してくれないかな?大事なものなんだ』

 その時、秋風が吹いて便箋が飛ばされます。同時に、手紙の中身がこぼれて中身が偶然見えました。

ピンクの便箋の宛名は、お嬢様に向けたもの。

『明日、お会いしましょう』
と書かれています。

青い便箋には、杉田さま宛になっています。

『頼む、槍彦!明日一日、西山になってくれ!』
と書かれています。

 プルーは知ってます。杉田くんはご主人さまの親友で、顔はイケメン、スポーツ万能。でも勉強はてんでダメで、ご主人さまによく宿題を教えて貰いに来る人でした。

 …つまり、彼は替え玉を立てようとしています!

 さぁ、シナリオ最大の正念場!
 西山少年を説得するのか、しないのか。
 手紙を出させるかどうか。
 見ず知らずの状態の今から、どう彼に関わって行くかでシナリオが分岐します。

 みんなにとっての幸せとは一体何なのか、それを決める瞬間です!

『あぁ、拾わないと…ありがとう。
 助けて貰ってお礼がしたいど、僕は早く手紙を届けなきゃいけないんだ。
 だから、その便箋を返してくれないか?
 君達には関係無い話だろ?』

 3匹は攻めあぐねます。
 印象判定は既に終えたものの、プルーのご主人さまとしか西山少年を知らないし、プルーは今しぐれ として初めてご主人さまに会った所。
 良く知っていても、口に出せません。

 しかし、狐の白が突破口を開きます。

『たわけ。関係ないハズがなかろう。何故ならわらわ達は、お主の手紙の宛先人…お嬢様の友達じゃーっ!』

『な…なんだってーーーっ!』

 ピンポイントで攻略キーワードが来たあーっ!
 天晴れです、白!
(o^-')b

『彼女は戻って来たぞ、この一名町に。
…おぬしを探すためにじゃ、手紙の主(あるじ)よ!
 おぬしを探し出し、約束を果たそうという彼女をまだ欺(あざむ)き謀(たばか)ろうとゆうのなら…わらわは友人として、おぬしを許すわけにはいかんのじゃーっ!』

 ヘタヘタと腰を抜かし、その場に座り込む西山少年。
 観念したように、自分が手紙の差出人だと認めます。
 彼女に喜んでもらおうと書いた手紙に、理想の自分を書き込んでしまったのでした。
 綺麗な憧れの彼女に釣り合うような人物なら、きっとこういう奴だと想像して。 

 そいつはいつも自信満々で、強くて賢くて…

 でも、そんな人はどこにもいません。

 西山少年は背が低くて痩せっぽちでケンカが弱い自分が嫌いでした。
 こんな貧弱で嘘つきの自分が、憧れの彼女に会えるわけが無い。
 思い詰めた末に、自分の代わりを友人に頼み込もうとしていたのですが…

 たろお は言います。

『彼女は言ってたよ、君の手紙で勇気が出たって。
 そんな何でも出来る男の子じゃ無い、今の君が書いた言葉で彼女は手術を受ける勇気を出せたんだ。
 今度は、君が自分で勇気を出す番だと思う。
 …本当のことを、彼女に打ち明けようよ』

プルーは告げます。

『不安だったら、そばにいるから。いつだってそばにいて支えるから…本当のこと、言おう?』

 3匹の真摯な説得により、西山少年 陥落!

 明日の、一名町を回る捜索に西山少年も参加する事になりました。
 彼は言います。

『せめてもの罪滅ぼしに、今の一名町の綺麗な所を全部見せたいんだ。
 案内し終えたら…髪長山の紅葉を見終えたら、彼女に本当のことを告白するよ』 

◆PM 2:20 於 ゲーム会場

 さー中盤戦まで終わった所で…遅くなりましたが、昼食です!
 この卓は全員県外組でしたので、お昼は讃岐うどんが良いとのこと。

 なら、朝にうどん頂いた《うどんバカ一代》が良いのでは無いかいなー。
 てゆうか、そこしか知らんのですわ、ハイ。
(^_^;)

 全員で外へ繰り出します!

 なぁに、コレだけ時間をハズせば行列に並ぶ事もなくスムーズに注文できるハズ…だけど、もし売り切れて店が閉まってたらごめんなさい…!
(>_<)

 そーして みんなを先導しておきながら、案の定 道に迷う私。

 大変 申し訳ございませんでしたーっ!
m(_ _)m

 《ひよすけ》さんが迷走に途中で気付き、道案内をして下さって事無きを得ました。

 ありがとう、助けてくれてホンマありがとう《ひよすけ》さん…!
m(>_<)m

◆ PM 2:40
於《手打10段 うどんバカ一代》

 無事、店内で注文も終えました。狙ってたカレーうどん、旨かったです。
 …ハネないように気を付けたよ?大丈夫だったさ!
(^_^;)

 今回は妙なトラブルも無く…と思いきや、《ひよすけ》さんの分のうどん玉がちょうど尽きちゃったのでしばらく時間がかかるとのこと。

 おぉ…自分がみんなを迷わせてしまった分も相俟って、残り時間がヤバい事に…!

 参加して下さる皆さまに、ノンストップでラストまで走り抜ける事を提案。
 皆さま、快く受けて下さいました。
 よっし、終盤戦は休憩なんぞねぇ!何としても4時半までに終わるぜっ!
\(>_<)/

◆ PM 3:10 於 ゲーム会場

 さーぁ、シナリオ再開です!

 翌日のお昼に、一同集合。

 お嬢様は少し遅れているようですが…西山少年はカッチンコッチンに固まってます。
 ガチガチに緊張しちゃって、これじゃあ案内どころじゃありません。
 そこに、お嬢様が到着。

『ごめんなさい、ばあやを説得するのに手間取ってしまって…あら、その方は誰かしら?』

 3匹がそれぞれに西山少年を紹介しつつ、掩護射撃。

白:
『こ、こやつは我々の友人でな!今日の捜索に力を貸してくれるとゆーのじゃ』

たろお:
『探し物なら、人手が多いに越したこと無いし!』

しぐれ(プルー):
『一名町に詳しいの。頼りになるの!』

 ここで初めて、西山少年からお嬢様に印象判定が行われました。
 ようやく、お嬢様の方から西山少年へのつながりを作成できます。
(^_^;)

 お嬢様、そっと西山少年の手を取って

『まぁ…ご親切に、ありがとうございます。
 私、西園寺 万理絵と申します。
 今日一日、どうかよろしくお願い致します』

 西山少年、発火!

『にっ…にっにっにっ、西山 啓太と申しますっ!
 がっ、がんが、あいてっ、がんばります!
 全身全霊、粉骨砕身、この命に代えましてもーォ!』

 その剣幕に、サスガにちょっと引くお嬢様。

『え、えぇ…よろしく、お願いします…ね?』

 フゥーーーッ…ダメだこりゃ。

 一斉にため息を付くへんげ達。

 とゆうワケで、語り手からへんげの中の人に要請が飛びます。

 へんげ達には彼と彼女を打ち解けさせるデートコースを用意して貰い、演出して頂く。
 3匹それぞれの演出が終了すれば、髪長山でクライマックスです。

 本日頂いたパンフレットの裏表紙に印刷されている一名町の地図を皆さんに見てもらって…

 さぁ、楽しいデートと参りましょう!

★天之原 白のばあい

『ここじゃ!ここがわらわの神社じゃ!』

 白は、天之原神社に一同を案内して来ました。

『まずは足元から確かめてゆく事が、何事も肝心なのじゃ。
 うむ、皆の者!良ければお参りでもしていくがよい。
 ここの神社は御利益があるからのぅ!』

 そこに、境内を掃き清めていた巫女さんが、にこにこと微笑を浮かべながら登場。

『えぇ、皆さんどうぞお参りしていって下さい。
 どんな願い事でも、うちの祭神さまが か・な・ら・ずっ!
 …叶えて下さいますから。
 ご心配には及びません。どんなに時間がかかろうと、必ずや叶えさせて見せます!』

イキナリのムチャ振りに慌てだす白。

『え。ちょ。待っ…!』

 既に時遅く、お嬢様は願い事を書き上げていました。

【一名町のみんなが、幸せになりますように】

 …ブワァッと、全身の毛を逆立てる白。
 冷や汗を垂らしつつ、おそる恐るお嬢様に話し掛けてみる。

『の…のぅ、万理絵や。こう、もっと小さな、叶えやすいお願い事の方が良いのでは無いかのぅ。
 た、例えば…探し人祈願の成就とか?』

『あら、だってこんなに皆に力を貸して貰っているのだもの、きっと見付かるわ。
 それに私、ここ一名町に感謝してるの。だって、あなた達に出会う事が出来たんですもの!
 気持ちだけだけど、せめて恩返しをしたいなぁって…そう思って』

『はは…そうか…それは、立派な志じゃな…きっと神様も、喜んでおるぞよ…』

 涙目になりながら、札が奉納されていくのを見届ける白。

 背後から巫女が優しく、しかしガッシ!と白の肩を掴む。

『ぴゃっ!?』

『白さま…5476人の町民の幸せ、がんばって叶えましょうね?』

『ふえ…』

『大丈夫、何年経ってでも構いません。きっと白さまになら出来ると、私めは信じております。
 神が約定を違(たが)うなどと、御母様に顔向けできぬこと…
 よもや!
 白さまが!
 なさるわけ…ありませんよね?』

 巫女の極上の笑みの後

 …ケェーーーン…

 狐の一際悲しげな鳴き声が響いたとか、響かなかったとか。


 その後、牧場やら果樹園を巡ります。

 まだ固い西山少年をどーにかするため、白は一計を案じました。

 果樹園で《きつねのよめいり》を発動。
 雨を避けるために、木陰に避難する一行。
 西山少年とお嬢様が駆け込んだ所は狭くて、自然に身を寄せ合う事になります。

 そこに、白が声を上げます。

『おぉっ?皆の者、見やれ!』

 晴れ渡った青空に降る狐雨が、虹を大空に浮かべていたのです。

『きれい…』

『うん。綺麗だね』

 感動して我を忘れる事で、ようやく西山少年の緊張が抜けたようです。
 二人は、普通に会話できるようになって来たのでした。

★たろお の場合 

 たろおは、一名町の駅前商店街に案内しました。

 折しも、秋祭りに沸く商店街。

 たろお や白のオススメの豆腐屋さんのがんもどきを食べたり、綿あめをかじったり。

 お嬢様は初めての買い食いに戸惑いつつも、とても楽しそうです。

 たろおが店の人に世間話をしていると、テキ屋のおっちゃんがこの秋祭りの由来を教えてくれました。

 何でもこの祭りは、髪長山におわす土地神さまの【髪長姫】のために行われていると伝えられており、ずいぶん昔から続く祭事である。
 かの神様は山から降りて来ようとなさらないので、せめて麓で秋の豊穣をお祝いしているのだ、と。

『へぇー』

 良い昔話を聞かせて貰ったなぁ。じゃあ 次行ってみよう、つぎー!

 リアルタイムに押されて先を急ぐ一行…だが、

《計画通り…!》

 ニヤリと夜神 月(ライト)ばりにイヤな笑みを腹の底で浮かべる語り手が、そこにいた。

 そう、ここで髪長山や髪長姫について調べられた場合、より穏便な展開になっていたのかも知れない。

 だが、スルーしてしまった以上は…

 目論み通り、クライマックスはオレのターン!
(o^-')b

 語り手は裏でほくそ笑みつつ、話を進めるのでした。

 町を歩きながら、様々な場所を案内していく西山少年。
 その途中、お嬢様は内心をポツリと漏らします。

『桜…紫陽花…向日葵…椿…綺麗な花が咲くって案内してもらったあの場所は、もしかして…?』

 彼女の戸惑いをよそに、捜索はまだ続いていきます。

★西山 プルー(しぐれ)の場合

 しぐれは、河原にみんなを案内しました。

 ここはプルーのお気に入りの散歩コースでもあり、ご主人にしぐれとして初めて出会った場所でもあります。

 流れる川の水面に、キラキラと弾ける秋の陽射しが美しい場所でした。

 しぐれと少し話し込む西山少年。

『この間はありがとう。感謝してる』

『うん…』

『君とは初めて会うはずなのに、何だか懐かしいような気がするなぁ』

『き、気のせいだと思うの』

『うん、そうだよな…あ、君は犬好き?』

『うん!』

『そう。僕、犬飼ってるんだよ。プルーっていうんだ』

『へ、へぇー』

『神社で拾ったヤツだから、歳が幾つかだとか良く分かんないんだけどさー。おとなしくて優しいイイやつなんだよ。今度、みんなにも会わせてやりたいなぁ』

『うん…その犬も、ご主人さまの事、好きだと思うの』

 釣りをしよー!とゆう声が上がります。大声で返事をする西山少年。

『今いくよー!…あ、今何か言った?ゴメン、もう一度教えてくれるかな?』

 しぐれはかすかにほほ笑みながら、ゆっくりと首を横に降る。

『ううん…何でも、ないの。釣り、行こう』

 そして合流するふたり。

 後に、西山少年とお嬢様をふたりきりにさせるため、合流する3匹。
 ただ待っているのもヒマなので、3匹で釣り大会を開催。
 誰の尻尾に魚が食い付くか、勝負!

 川縁(かわべ)に3匹揃って後ろ向きに座り、それぞれの尻尾を水面に垂らします。

 勝負の結果…勝者は、たろお!
 6面体ダイスのお導きにより、決定されました〜。


★髪長山〜クライマックス〜

 もう、陽が暮れて来ました。
 お嬢様は言います。

『ここにも、いなかった…なら、髪長山に行くしかありませんね』

 そう言って一同に見せたのは、新しい手紙です。

《夕暮れの髪長山にて、君を待つ》

 実は昨年一名町で療養していた頃から、彼女の窓辺にドングリや木の実がそっと置いてある事がよくあったのでした。
 この手紙は今朝、木の実と共に窓辺に置かれていたのです。
 彼女は、手紙の主と同一人物が森からの贈り物を置いてくれていたのだろうと考えていて、今日の夕暮れには探している人と必ず会えると思っていたのでした。

 プルーは匂いで、たろお は森での記憶から見当がつきました。へんげ達には、この手紙が石田少年からのものである事がわかります。

 行くべきか、行かざるべきか…へんげ達は悩みます。

 陽は傾き、約束の刻限が近付いてきました。 

 へんげ達の出した答えは、《GO!》です。
 逃げても何も始まらない。みんながちゃんと、幸せになる方法を探すのです。
 そう、《みんな》の中には石田少年も入っているのですから!

 さぁ、いざ髪長山へ!

 そうして、へんげ達が一歩 髪長山に入ったその時。

 能力値《へんげ》で判定!
 …判定に全員成功!

 3匹が山に踏み入ったその瞬間

 ズシン…!

 強力な霊圧を感じます。
 何か強くて大きなモノがこの山に棲んでいて、その気が山全体を覆っているのです。

 《へんげ》の高い狐の白が、伝承を思い出しました。

 髪長山におわす【髪長姫】はへんげにはとても優しい蜘蛛の土地神さま。
 けれど人間を酷く嫌っていて、特に山を荒らす輩(やから)には容赦しない恐ろしい一面もあるとか。

 青い顔で立ちすくむへんげ達。

『どうしたの?先に行くよー!』

 夕陽が落ちる前に急ごうと、先を行く西山少年とお嬢様。
 どうやら《へんげ》が0の人間たちは、何も感じていないようです。

 西山少年とお嬢様のふたりなら、山を荒らしたりしないだろうし問題無い!

 と結論づけたへんげ達は、置いてきぼりにされないように少年少女を追いかけます。

 そうして、辿り着いた先は…

 そこは、すすきの原でした。
 夕陽で何もかもが赤く染まる中、一面に広がる すすきの穂が風に揺れて、まるで銀の波のよう。

 ザアッ…

 一陣の風が吹いて止んだその時、一同は人影に気が付きます。

 やはり、石田少年が待っていたのでした。
 驚く西山少年。

『石田くん!?』

『西山!?お前が何でここに…いや、そんな事は今はどうでもいい』

 彼は真っ直ぐにお嬢様を見つめると、ハッキリ告げました。

『ずっと前から、キミの事が好きだった!都会に戻ったって構わない。
 オレと、付き合ってくれ!』

 そう言い放ち、深々と頭を下げて右手をお嬢様に向けて突き出します。

『えっ…じゃあ、あなたが!?』

 あまりの事に驚き、立ちすくむお嬢様。

『ちがうのーーーっ!』

 またもや3匹のへんげ達の中で、真っ先にプルーが動いた!

『ちがうの、そうじゃないの!前から万理絵に手紙を書いてたのは、ずっと前から書いてたのは…!』

 白も続いて掩護に入ろうとするのですが…

『そうじゃぞ!本当の書き手はのぅ、そこの…』

『待った!』

 たろお に止められてしまうのでした。

『わうっ!?』

『何故じゃ、たろお!わらわ達はただ本当のことを』

『それを言うべきは、ぼくらじゃない…そうだろ?
 ほら、あれを見てごらん』

 たろおの指し示す指の先に、西山少年がいました。
 足はガクガク震え、全身に脂汗を浮かべ、手を固く握り締めながら…それでも、口を開こうとしています。

『だから…応援しようよ、みんな。
…がんばれ、啓太!』

『がんばって!ご主人さまーっ』

『がんばれ…がんばるのじゃっ西山!』

 ついに、西山少年はありったけの勇気を振り絞り…

『僕なんです!』

 出せる限りの声で、万理絵に向けて言い放ちます。

『あの手紙を書いてたのは、僕なんです!
 大きくも強くも無い、痩せっぽちで背が低くてケンカの弱い、嘘つきの僕なんです!』

 バッ!と、西山少年もまたお嬢様に向けて深々と頭を下げます。

『長い間だましていて、本当にごめんなさい。
 だけど…初めて貴女を見た時から、ずっと好きでした』

 ポタッ…ポタッ

 夕陽に煌めきながら雫が数滴落ち、西山少年の影に吸い込まれて行きました。

 シン…と、静寂がその場に満ちます。誰も動けない時間が、どのくらい経ったのでしょうか。

『ずっと…長い間、見守ってくれていたんですね』

 お嬢様の漏らした呟きが沈黙を破ります。

『気付かないでいて、ごめんなさい』

 彼女の手は石田少年の手を取り…そっと、その突き出した右手を下に降ろします。

『えっ!?』

 思わずお嬢様を見上げる石田少年。

『でも…ごめんなさい。私に勇気を与えてくれたのは、手紙を書いてくれた人なんです。
 だから…貴方の気持ちに応えることは、できません』

 本当に、ごめんなさい

 そう告げて、彼女は西山少年に向き直ります。

『薄々…町を回ってる時に、気付いていました。もしかしたら、貴方かも知れないって。
 だって、手紙で書かれた場所ばかり案内してくれたのだもの』

『あ…』

 おそる恐る、顔を上げていく西山少年。
 お嬢様は彼の手を取り、告げます。

『ずっと、貴方に言いたかった事があるんです。
 私を勇気づけてくれて、本当にありがとう。
 これからも、私に勇気を教えてくれますか…?』

『は…はい。こんな僕で良かったら…!』

《わーーーっ!!!》

 祝福するへんげ達!

 一方で

『何でそんな嘘つきなんか選ぶんだよう…ちくしょーっ!』

 石田少年が泣きながら、とにかくこの場を去ろうと遮二無二走り出します。

 最短距離で藪を突っ切ろうとして

『何だこんなもん、邪魔だっ!』

 蜘蛛の巣を3つ、払い除けてしまいました。

『あ?』
『あ。』
『あ!』

 顔から一気に血の気が引いていくへんげ達。

 ギイィィィ…バァンッ!

 山頂から、何か重い扉が開け放たれた音が鳴り響きます。そして、

 ザザザザザ…

 《何か》が風のような速さで近付いて来ます!

 へんげ達が周りを見てみれば、

 キチキチ・キチキチ・キチキチ…

 紅い攻撃色の複眼が、夕闇に、草陰に、木陰に。
 無数に周りを取り囲んでいます。
 もう既に、数え切れないほどの蜘蛛に包囲されていたのでした!

 その、闇に広がる無数の紅点の奥から、20才前後の女性が現れます。

 腰まで流した黒髪に、美しく仕立てられた着物を纏う彼女の表情は、長い前髪に遮られて定かではありませんが…そのキッと引き結ばれた口許と漂う怒気からハッキリと分かる事があります。

 彼女は激怒しています!

『だぁ〜〜〜
 れぇ〜〜〜
 だぁ〜〜〜えぇ?
 妾の仔らの棲家(すみか)を壊し、この山を荒らしたる者は?
 ぬしらか…人間ッ!』

 風も無いのにおどろおどろと黒髪が舞い踊り、
 宝珠のような4つの髪飾りと2つの耳飾りがポウッと紅い光を灯し、
 前髪に遮られながらも、双眸からは暗い熾き火のような赤光が解き放たれて…

 赫い光が、炸裂します!

《くもがみ》発動!

 女性は体長6m以上の大蜘蛛に大変身し、その場にいる全員を《びっくり》させます!

 へんげ達は貯めに貯めた《想い》で何とか踏ん張りますが…人間たちはそうはいきません。
 ひとたまりもなく、お嬢様と石田少年は気絶。
 そして、西山少年も…

『だめーーーっ!』

 犬のプルーが《みがわり》を使用し、髪長姫に立ち塞がります!
 プルー、更なる《想い》を注ぎ込み《びっくり》の無効化に成功!

 髪長姫は、変身を解いて女性の姿に戻ります。

『犬の仔よ、そこを退け。
山を荒らした者を妾に寄越すのじゃ。さもなくば…』

 髪長姫から、しゅるしゅると伸びた糸が大きな倒木に巻き付き、宙に浮かべたかと思うと…

 バキィ…ボキッ、グシャアッ!

 一抱えもある太さの樹が、枯れていたとはいえ粉々に粉砕されてしまいました。

『…こうなる。さ、疾(と)くそこを退きや』

『ひぃえぇ…!』

 怯える狐の白と狸のたろお。無理もありません。ですが…!

『だめっ!』

 プルーは一歩も引きません!

『ご主人さまも、その友達も、絶対に傷付けさせないのーーーっ!』

 その覚悟に、逆に髪長姫が怯みます。

『む、ぅ…そのまま庇えば、主もただではすむまいぞ。
 恐ろしいし、痛い。腕や脚が使い物にならぬようになるやも知れぬ。
 それでも、そこを動かぬというのか…?』

『ぜったい!動かないっ!』

『ぬぅ…』

 髪長姫は困り顔です。


 一方、正気を保ったままの西山少年は大混乱!

『な、なんだ、何が起きてるんだーっ!?
 と、とにかく…彼女だけは守らないと!』

 必死に庇うべく、お嬢様の体に覆い被さります。


 プルーとの交渉は無理だと考えた髪長姫は、その矛先を変えました。

『されば…狐の仔よ。妾の山を荒らしたる此度の仕儀。
 いかな申し開きがあるか、申してみよ』

 答える白。
『わらわがついていながら山を荒らした事、大変申し訳ありません。
 ですが、人間も悪意があっての事では無く、これはいわば事故で』

『あぁ、良い。妾は主ら小さなへんげを責めようとは思うておらぬ。悪いのは、妾の仔の巣を壊した人の子よな。
 …故に。
 妾に悪いと思うのならば、その人の子を差し出せ。
 その犬の仔の覚悟に免じて、特別に我が仔らの巣を壊したひとりだけで良い。

 …さぁ、返答や如何に。天之原の祭神よ!』

『…人の子を差し出せ、と』

『そうじゃ』

『そうすれば、わらわ達を見逃して下さる、と?』

『左様』

『…お断りいたします』

『なに?』

『過ちを犯したといえど、その者はわらわの氏子。
 そしてわらわは一名町の氏神!
 氏子ひとり守れずして、何が氏神か!
 その者には、後にわらわが相応の罰を当てます。
 それを不服と申されるなら…!』

《ひのたま》発動!白の尻尾の先が燃え上がります。

『…一戦、交える覚悟か』

『微力を尽くして』

『…主では、勝てぬぞ』

『承知の上!』

『ぬ、う…』

 困ったの…妾は主らを傷付けたくは無いのじゃが…

 きょろきょろと髪長姫が周りを見回していると、たろお と目が合います。

『…これ。そこな狸の』

『はいぃっ!?』

『どうやらお主が3匹の中では最も歳経ているようじゃな。
 《おとな》の高い主ならば分かるであろう、妾が大きく汝らに譲っておる事が。
 これが最後の忠告じゃ。
 妾の仔の巣を壊した、その人の子を差し出せ』

『あのー、ちなみにその子を渡したら、どうなさるおつもりで?』

『…うむ…主らの覚悟に免じて、命までは取らぬ。
 その者の腕か足の一本程度で勘弁してやろう』

 ここで、狸のPLに狸の技能について語り手が説明。
 《不思議》が足りない状態の狸に、狐の《きつねのよめいり》の効果を説明。
 狸と狐が相談し、ある能力を発動する条件を整える事に。

『そうですか…髪長姫さまが出て来る事までは予想外でしたが…』

『…何を、言っておる?』

『アレを出すしか、無いようですね!』

 白、《きつねのよめいり》を発動!

『だから、何を…
 うん?
 これは、日照り雨か?
いや、自然の雨では、ない…?』

『これが僕の…奥の手ですよっ!』

 たろお、《たぬきばやし》と《たぬきおどり》を二重発動!
 足りない《不思議》を《きつねのよめいり》効果で《想い》から使用し、発動可能に!

まず、《たぬきばやし》発動!

『お呼びですかい、たろおの兄貴ぃー!』

 たろおの仲間の狸たちが、どこからともなく何匹も飛び出して来ました!

『…なっ!?妾の山に、これほどの数の狸が潜んでおったとは…!』

『いけっ!《たぬきばやし》だあっ!』

おー!

 狸たちが腹鼓みでリズムを取って…底抜けに陽気な音楽が流れ出します!

《しょ♪ しょ♪ しょうじょうじ♪
しょうじょうじのにわは♪
つ つ つきよだ
みぃんな でーて こいこいこい♪

おいらのともだちゃ
ぽんぽこぽんのぽん♪》

『続いて、お調子者の真骨頂!
《たぬきおどり》ぃーーーっ!』

《たぬきおどり》発動!

『やっ♪とりゃ♪よよいのよいの、ほほいのほいっ♪ 』

 素っ頓狂(すっとんきょう)な掛け声と共に、繰り出される剽軽(ひょうきん)な振り付けの舞いを、たろお が力の限り踊り倒す!

 この踊りを見た者は、《おとな》で4以上を出さなくては今していることをやめて大笑いしてしまいます。
 そして、この場面…《たぬきばやし》効果により、登場している人物の《おとな》は軒並み0!

 つまり、詰みです。

 狸の持つ、最強の雰囲気破壊技コンボが炸裂!
 さすが狸、どんなシリアスな場面も一瞬でダイナシにしてしまえるポテンシャルを秘めていたのでした…!

『〜〜〜〜ッ!くっ!ふっ…あーっはっはっはっ!』

 込み上げて来るおかしさを堪えきれず、ついに髪長姫がお腹を抱えて笑い出します!

『ふふっ、あっはははっ!
…は〜あ、笑うてしまっては仕方あるまい。怒気も毒気もすべて抜かれてしもうた。
 認めよう、妾の負けじゃ』

 髪長姫の髪飾りや耳飾りは、今はほんのりした薄翠(うすみどり)の光を穏やかに灯しています。

『元より、腕や足の一本を所望したるはただの脅しよ。
 本当は、それなりの仕置きをしてから人里に帰すつもりであった。

 しかし…けじめはつけねばならん。
 その人の子を、ここへ』

 目と目を合わせて、迷うへんげ達。

『安心するがよい。もう物騒な真似は決してせぬと誓おう。
 さ…』

 髪長姫の落ち着いた優しい声に促され、気絶してる石田少年を土地神さまに委ねるへんげ達。

『古今東西、童(わっぱ)のイタズラにふさわしい仕置きといえば…これに、決まっておる』

 髪長姫は、やおら石田少年のズボンとパンツをずり下ろすと

『まず…ひとつ』

 そのお尻に勢い良く平手を振り下ろします!

 パッシィーン!

『いってえーっ!?』

 堪らず目覚める石田少年。尻叩きで文字通り叩き起こされ、大混乱中です。

『何!?なんでオレ、ケツ叩かれてんの!?や、止めろよ!痛ェだろが!
 な、なんだよオマエら!
見んな、こっち見んなよぉ!』

 しかし石田少年がどんなに喚こうが、髪長姫は全くその耳を貸しません。

『つぎ…ふたつ』

 パッシィーン!

『ぎゃーーーっ!』

『さいご…みっつ!』

 バッチィーン!

『うわぁーーーっ!』

 哀れ、石田少年のお尻は真っ赤に腫れ上がってしまいました。
 あまりの痛さに、ボロボロ涙を零してしまう石田少年。

『いっ…てぇーっ!』

『お主(ぬし)に家を壊され、この寒い秋の夜長を身ひとつで過ごさねばならぬものの痛み、少しは思い知ったか。

 身体が大きく力が強いという事は、思うがままに生きて良いということでは無い。
 見えぬもの、知らぬ間に傷付けてしまうものが無いか、注意深く振る舞わねばならぬということ。
 おぬしが糧(かて)を得るため以外に、無闇に力を振るうで無い』

『くぅーーーっ、痛ぇ…難しくて良くわっかんねぇよっ!』

『む、そうか…では、言い直そう。
 無闇に乱暴に振る舞うな。
 小さな生き物たちを苛めるな。
 その力は、汝が守らねばならぬ者のために振るえ。
 …得心したか?』

『う…』

『言ってまだ分からぬ様なら…どれ、もう一発…』

『わ!わーかった!わかったよ!だからもう、膝から下ろしてくれーっ』

『わかれば…よし』

 髪長姫がそっと石田少年を地面に下ろすと、

『うわあぁーーーんっ!』

 泣きながら、走り去って行きました。

『もう、悪さをするでない、ぞ…』

 その後ろ姿を見届けると、髪長姫も腰を上げます。

『狸よ。見事なおどりと御囃子であった。
 犬の仔よ。見上げた忠義である。
 狐の仔よ。ぬしは…』

 ゆっくりと白に向き直り、髪長姫は告げます。

『氏神として格上に挑もうとは、少々短絡に過ぎる。
 ぬしには、まだまだ修業が必要のようじゃ。
 妾が直々に教えて進ぜよう。
 汝の母御、《葛の葉》とは満更知らぬ仲でも無いでな。

 そして、そこの人の子よ』

 西山少年を一瞥し、語りかけます。

『娘を捨てず逃げずに踏みとどまり、守ろうとした勇気をこれからも大切にせよ』

 最後に3匹のへんげに声を掛けながら…

『よいか、小さなへんげ達。
 人間は時に、騙す。裏切る。嘘を吐く。
 そうして人に傷付けられた時は…髪長山を訪(おとな)うがよい。
 山は、ぬしらをいつでも受け入れよう。傷が癒えるまで、いつまででもおって構わぬ。
 …さらばじゃ、勇気あるへんげ達よ』

 主らを心ならずも怖がらせてしまった、せめてもの詫びを用意した。翠(みどり)の導きに従うがよい…


 髪長姫は声だけを残して、夕闇に溶けるように消えていき…あれほどいたはずの虫たちの姿もまた、何事も無かったかのように消えてしまいました。

『今までの事は一体…き、君達は何者なんだ!?』

 一部始終を見てしまい、混乱する西山少年。
 事ここに至っては、もはや隠せないとへんげ達は判断します。
 そして、決意しました。西山少年に真実を告げることを。

『ぼくはね…こういうモノだよ』

ドロン!と狸に戻り、また人化けしてみせる たろお。

『わらわも…実は、狐なのじゃ!』

 同じく白も狐に戻り、また人の姿になりました。

『天之原神社で氏神をやっておる。
…わらわ、エライんじゃぞ?
ホントなんじゃからな!?』

 何故か必死に自らのカリスマを主張する白はそれとして。

『私も…なの』 

 犬さんも、しぐれ の姿から、プルーに戻ります。

『しぐれ!?キミが、プルーだったなんて…!』

 たまらず《びっくり》してしまう西山少年。

『わう…!』

 大丈夫、だよ…!

 プルー、《だいじょうぶ》を使用。ご主人さまの手を舐めて、安心させます。
 西山少年は、卒倒せずに事態を把握できました。

『信じられないけど…全部、本当のことなんだな…』

 プルーは、人の姿になって問い掛けます。

『ご主人さま、私達のこと嫌いになっちゃった?
 私達のこと、こわい?』

『そんなわけないだろう!
今までどれだけ助けてもらったか知れない。

君達は、友達だ。今までも。
そして、これからだって…!』

 西山少年は、友人がへんげである事を受け入れました。
 《これからのみち》により、物語終了後に《へんげ》を1上昇させる事が決定されます。

 プルー、《だいじょうぶ》を使用して気絶していたお嬢様を回復。

『うぅ…ん。蜘蛛のお化けが襲いかかってきて、それから…?』

たろお:
『それはね…きっと夢だよ』

プルー:
『うん、夢なの』

白:
『怖い夢を見たのじゃな、万理絵よ。
 じゃが、安心せい!
 悪夢は覚めた。もう二度と見る事はあるまいて』

 へんげ達の言葉に、頭を捻るお嬢様。

『夢…あれが…?』

一同:
『そう!夢!!』

 力押しで、ムリヤリお嬢様を納得させちゃうへんげ達。
(^_^;)

 念のため、白は《うそつき》を使用。
 お嬢様が夢である事を疑わないようにしました。

 あれだけの騒動があったため、もう陽が落ちようとしています。
 暗くなる前に山を下りようとした一行の中で…へんげ達だけが、気付く。

『お?』
『む?』
『ん?』

 木陰に、翠色をした複眼の蜘蛛が振り子のように揺れている事に。

 近付いてみれば、更に奥の木立ちにまた翠色の光が揺れています。
 その様子は、一同を案内するようにも、誘うようにも見えました。

『行ってみよう!』

 誰が言い出したのでしょうか。もしかしたら全員かも知れません。

『おぉい!どこに行くんだー!?』

『こっちだよ!早くはやく!』

 何も分からずついて来る少年と少女の手を取って導きながら藪を突っ切り、木々の隙間を駆け抜けて進むうち…突然、視界がひらけます!

『うわぁ…!』

 そこに広がっていたのは、一面の【あか】

 赤・黄・橙・朱・紅・緋・茜、そして蘇芳(すおう)…

 滝が流れ落ちるその淵を囲むように紅葉が満ちて、その中心に一際大きなヤマモミジが枝を広げていました。
 注連縄(しめなわ)が締められたその大木は、どうやらご神木のようです。

 一日の終わりを告げる最後の光が紅葉を透して降り注ぎ、全てがあきいろに染まりゆくその大樹の下で

『僕は、君のことが好きです。
 …付き合って下さい!』

 少年は告白し、

『…はい。私も…貴方の事が、好きです』

 少女は、それを受け入れました。

 優しく見守るへんげ達。

『わらわからの、最後の餞(はなむけ)じゃ…それっ!』

白、最後に《きつねのよめいり》を発動!

 雨に打たれた紅葉がいくつも幾つも舞い落ち、落葉が祝福するかのように二人に降り注ぎます。

 まるで紅葉が雨のように流れる中、そっと抱き合うふたりの光景を最後に…

 この物語は、おしまいを迎えます。

◆PM 4:25 ゲーム終了!

 各々のへんげ達に《糸》を書き残して貰い、《思い出》を計算して頂く事で、セッション後の処理は全て終了。

 最後まで参加して下さったへんげ達の活躍で、この物語はしあわせな結末を迎える事ができました。

 本当に、ありがとうございましたーっ!
m(_ _)m

 あ、危ねぇ…ヤバかったーーーっ!
 マジ ギリだったぜ…5分前によーやくゲーム終了だよ!
\(>_<)/
 してみると、告知後の5分後に卓分けーシートを回収したあの手続きに救われた形になりますな。
 運営の方の速やかなる手際に救われました。ありがとうございますっ!
 …セッションのみに集中していたため、参加者の方にアンケートやら抽選会エントリーを促すのを疎かにしかけたりして、こっちもヤバかったです。
 見回って注意して下さいました瑞兆教頭、ありがとうございました。
 ご迷惑をおかけしまして、すみませんーっ!
m(_ _)m

◆PM 4:30 閉会式

 さて、閉会式です。プレゼント抽選会などもあったのですが…
 ウワ、ほとんど覚えてないな!
?(-_-;)

 ひたすら 後片付けしてたため、ロクに記憶できてません。
(^_^;)
 あぁ、でも…岡山勢のクジ運には驚いたなぁ。去年のOGAでも引き当ててたから、アレは本物だろう。
 太いクジ運に脱帽っす。
(^_^;)

 更に発表される、赤裸々な財政状況。今年は赤字!

 …ここまで内情をオープンにするコンベンションもそーは無いです。
(^_^;)
 この負の遺産は引き継がれるらしーので、来年はこの遺産を吹き飛ばして黒字にできるほどの来場者がいらっしゃいますよーに!
(o^-')b

 アンケート結果などは集計されて専用HPに掲載されるとのこと。


 ご興味がおありの方は、どうぞ一度ご覧になって下さいませ〜。
m(_ _)m

◆PM 4:50 会場撤収

 瑞兆教頭に依頼して、高松駅まで総勢4人を送って頂きました。
 撤収後は打ち上げの準備などでお忙しい中、車を出して頂き、大変ありがとうございましたーっ!
m(_ _)m

 車中シナリオ作成秘話などで盛り上がりつつ、高松駅で瑞兆教頭に別れを告げます。

 本当にお世話になりました。さようなら。どうか、お元気で!

◆PM 5:00 於 JR高松駅

 午後6時の高速バスで撤収するまで、駅前のドーナツ屋さんでコンベンションの思い出を語り合う。
 《ひよすけ》さんはウチの卓だったけど、他のふたりは…砂将さんと公方さんの卓に参加したのか。

 《オセ》さんは砂将さんの卓、【優しいキスの探し方】に狐として参加。
 土地神と人を巡る三角…イヤ、四角!?関係の調停役として獅子奮迅の活躍を見せたらしい。
 さすが曾根崎心中にインスパイアされたシナリオだ…にもかかわらず、しっかりあったかほのぼの【ゆうやけこやけ】シナリオになっていたそうな。すげぇー!

 《ジョンソン》さんは公方さんの卓、【Tinplate Doll】に猫として参加。
 なんか、世界背景がスゴすぎる。機械獣が農耕機械として闊歩する、機械文明バンザイな世界らしい。
 そっかー、そら少女型アンドロイドくらい居るわいな…って、ちょっと待てぇえぇぃ!
?(-_-;)ノシ
 どんだけ石川 賢と永井 豪が好きなんだ…私も大好きですが!
 そんな想像を絶する世界で、マッドサイエンティストの飼ってる黒猫として活躍して来たそうな。
 こっちもすげぇー!

 ふたりとも『楽しかった』と言っていたので、語り手として成功してらっしゃったのは間違いない。
 しかし、奥が深いなぁ【ゆうやけこやけ】…人それぞれの《あったかほのぼの》があるんだなぁ。
 この日この時、この場所で無ければ出会えない物語だったねぇ。
 お二方とも、お疲れ様でしたー!
m(_ _)m

 後、駅前のお土産売り場で《ことくう》さんや《砂将》さん、岡山組の皆さまと偶然に接近遭遇。

 噂をすれば影が…って迷信じゃ無くて本当だったんだな!
?(-_-;)

 久々にお会いする方々に改めてご挨拶。
 昨年私の天羅に参加頂いて知り合った《ことくう》さんは、参加希望に私の卓を書いて下さったそうな。
 ありがとうございます〜。また今度、卓を囲みましょうー!
(^_^)/~~

 愛媛に帰る《ひよすけ》さんに別れを告げ、我々3人は京都に帰るべくバス乗り場へ向かう。

 その前に、打ち上げに参加できない我々は色々買い込み、バス内でささやかなお疲れ様会を開催する事に。

◆PM 6:00 於 高松駅バス乗り場

 長かった旅路も、ようやく終わろうとしています。

 コンベンション設営に東奔西走された《たちばな校長》と《瑞兆教頭》、
 《SOLIDSNAIL》さんを筆頭に開催を支えて下さったスタッフの皆さま、
 専用HP【たちばな校長とあきいろ分校】作成スタッフの方々、
 素晴らしいシナリオを引っ提げて来られた語り手のみなさん、
 忙しい中で激励のイラストを書いて送って来て下さった《いけ》先生、
 【ゆうやけこやけ】とゆうTRPGを世に送り出して下さった《神谷涼&つぎはぎ本舗》さま、
 何より、【ゆうやけこやけ】に興味を持ち、本日のオンリーコンベンションに参加して下さった皆々様!

 本当に、ありがとうございましたーっ!
m(_ _)m

 本日が皆さまにとって良い思い出になりました事を、願って止みません。

 それでは、しばしのお別れです。

 またお会いするその日まで、どうかお元気で。

 皆さまの毎日に、どうか幸いの多からんことを!


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